マニュアルは相手を警戒させぬよう丁寧な話し言葉で書かれている。
「給付金の配布が始まったので、ご連絡さし上げました」と、自治体職員を装い、書面とATMの2通りの受け取り方法を紹介。「書面の手続きだと最低2~3カ月はかかります」と話す一方、「本日中に受け取りたい場合には、指定する銀行か信用金庫のATMをご利用下さい」と指示している。
捜査関係者によると、押収されたのは、電話を掛けるだまし役が全国各地に向け電話する際の「台本」が書かれたペーパー。「キング」と呼ばれる男が統括するグループによる振り込め詐欺事件で、警視庁が定額給付金の詐欺マニュアルを押収していたことが分かった。
05~07年、早大生ら約40人の実行役を操り約20億円を詐取したとされる「キング」こと、戸田雅樹被告(31)=組織犯罪処罰法違反罪で公判中=印刷就業規則人材派遣のグループの関係先から見つかった。指定金融機関でATM(現金自動受払機)を操作すれば、その日のうちに定額給付金を受け取れるという内容で、詐欺に使おうとしていたとみられる。先月末までに約1800の全自治体で給付が始まっており、警察庁は、定額給付金を悪用した振り込め詐欺が続発する恐れがあるとして、全国の警察本部に警戒を指示した。
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